Product Manager Conference 2019に参加してみたので、個人的に感じたことをさくっとまとめてみる。
プロダクトマネージャーの定義はまだ定まっていない
いくつかのセッションに参加してみたが、プロダクトマネージャーの定義の話がよく出てきた。
- PDM(ProDuct Manager)とPJM(ProJect Manager)
- PDM(ProDuct Manager)とPMM(Product Marketing Manager)
- PDM(ProDuct Manager)とPO(Product Owner)
対比としてこれらの組み合わせが出てきた。それくらい同じ言葉を使っていても認識がズレる言葉だし、登壇者感でも微妙にニュアンスが違う。
プロダクトマネジメントトライアングルと各社の PM の職責と JD | by Taka Umada | Medium
プロダクトマネジメントトライアングルと各社の PM の職責と JD. Product Manager Conferenc ...
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それは、カンファレンス内でもよく引用されていたThe Product Manager Triangleに表されるようにプロダクトマネージャーに関連したスキルが多岐に渡るからだろう。
これだけ多岐にわたるので、
- すべてを一人でカバーすることは難しい
- 会社、組織、プロダクト、チームなど様々なコンテキストによって求められるものが変わる
ということが、今回のカンファレンスを通じて改めて実感した。
こういう揺れる言葉はムリに使わないに越したことはないし、やむを得ず使う場合も「唯一無二の正しい定義」を求めることは諦めて(そんなもの存在しない)自分たちに必要なことを見定めて、それを現実に合わせてアップデートしていくことに時間を割いたほうがよさそうだ。
一般的な定義をつくるのは得意な人たちにお任せして、現場はやることやりましょうというお話。
ソフトな話が多め
イベントの趣旨なのかどうかはわからないが、経営層など組織をつくる側のスピーカーが比較的多めな印象を受けた。また、テーマの性質上現場レベルの事例は出しにくいであろうこともあってソフトな話が多かった。
- プロダクトマネージャーに求められるもの
- 組織づくり
- 採用
- 育成
- キャリア
こういう話は正論なので共感しやすいけれど、その一方で「そうだそうだ!うちの会社はまちがってる!」みたいな謎の正義感が生まれやすく、実際その手の反応をよく見かけたので大変だなって思った。当然ながら話し手が伝えたいメッセージはそこではないので、正義感をこじらせると大変なことになる。
まとめ
なんとなく感じたことをまとめただけなので、なんの結論もない。
でもあながちそれが間違っているわけでもなくて、
「答えなんてない!でもやるんだよ!」
ということを受け止めて、目の前のプロダクトに向き合っていくしかないってことなんだと思う。
先程「テーマの性質上現場レベルの事例は出しにくい」と書いたがきっとそんなことなくて、それを出したくらいでダメになるプロダクトなんてたかが知れていると個人的には思う。なのでどんどん現場の事例が出てきて、経営層ではなく現場レベルで盛り上がっていく世界になると、よいプロダクトがたくさん生まれる楽しい世界になりそうだな、という可能性を感じることができた。
もちろん現実はそんなにうまくはいかない。でも、定義を気にするフェーズからはとっと脱して、プロダクトの話をたくさんできるようになるといいなって個人的には思った。
兎にも角にも素晴らしい機会を作ってくださったイベント運営・登壇者・参加者の皆さんありがとうございました。