手強い壁にぶつかることがあります。
- この技術は素晴らしいけれど今の自分達には手に負えなそう
- どう考えてもイケてないプロダクトバックログ
- いいチームだけど生産力が乏しい
- 技術がわからないマネージャー
そんな時にどうすればいいのだろうか。
やれることをやる
「やれることをやる」は正攻法です。
手強い壁を前にして立ち往生してしまうのではなく、抜け道がないのか、壁を迂回する方法はないのか、自分達にやれることを探してアクションをする。
- この技術は素晴らしいけれど今の自分達には手に負えなそう
- ⇨実績のない技術を回避して自分達が知っている技術で解決する
- どう考えてもイケてないプロダクトバックログ
- ⇨とりあえず自分達の仕事を完遂させて信頼貯金を貯める
- いいチームだけど生産力が乏しい
- ⇨チームのベロシティに合わせて計画をする
- 技術がわからないマネージャー
- ⇨粘り強くコミュニケーションしてわかってもらう
このようなアプローチは、まわりからの信頼も得られやすいです。
真正面からぶつかる
一方で、もし真正面からぶつかって壁を取り除くことができれば最短の道でゴールへ向かうことができます。
- この技術は素晴らしいけれど今の自分達には手に負えなそう
- ⇨技術を習得して解決する
- どう考えてもイケてないプロダクトバックログ
- ⇨イケてないプロダクトバックログはやらない
- いいチームだけど生産力が乏しい
- ⇨チームの技術力を向上する
- 技術がわからないマネージャー
- ⇨ボトルネックを取り除く
もしこれらが可能であれば、一度解決したら二度と起こらない、あるいは同じような壁が現れても再び最短の道を選択することが可能になります。
身も蓋もない事実に向き合うこと
なぜ急にこんなことを書いたのかと言うと、最近は時には「真正面からぶつかる」ことで身も蓋もないものに向き合うことも大切だと感じることが多くなったからです。
「やれることをやる」は一見万能に見えますが、
- 問題の本質から逃げている
- その場しのぎで短期的な問題解決
- とりあえず頑張ることの奨励
と言い換えることもできてしまいます。
自分達の持ち玉だけで開発していたらジリ貧になるし、イケてないプロダクトを真面目に作っていたところでビジネスが潰れたらすべてがムダになるし、どれだけ良いチームを作ったところでコードが書けなければ仕事はまわらないし、技術がわからないマネージャーと粘り強くコミュニケーションしても1円も儲かりません。
目を覆いたくなるようなことばかりですが、こうした身も蓋もない事実から逃げてばかりではいけません。
「やれることをやる」と「真正面からぶつかる」はどちらが正しい/間違っていると割り切れるものではなく、同時に向き合い続けていかなくてはいけないものです。
でも、やるんだよ
人生の時間にも限りがあるので、投資判断だと思っています。
「まずはやるべきことをやろう」
「やれることをやろう」
「とりあえず頑張ろう」
は素晴らしいと思いますが、同時に自分が取り組むべきイシューの選球眼を磨いていかないと、気付いた時には体力も精神力も衰えてしまっているかもしれません。
身も蓋もない事実かもしれない。
でも、やるんだよ。