このブログ記事は モブプログラミング Advent Calendar 2018 18日目の記事です。
JaSST Review'18にて、「レビュー再定義」というタイトルで講演しました。モブプログラミングが主役の講演ではないですが、チームでモブプログラミングを続けてきたことで得られた学びが詰まっているのでAdvent Calendarの記事として紹介してみます。
講演資料
- モブプログラミングを始めてレビューが不要になった
- でもやっぱりレビューは必要だった
- 我々にとってのレビューとは
- レビュー再定義
という流れで話をしました。
冒頭は Mentimeter.com を使って当日の聴衆にリアルタイムアンケートをしました(これがリアルタイムフィードバックだ!!というライブデモw)。「レビュー」がテーマのカンファレンスなのでほとんどの人が普段からレビューをされているそうです。
レビューの目的について聞いてみたところ、品質に関するワードをあげる方が多かったです。JaSSTという場なので普段テストエンジニアをされている方が多く参加されていたこともありますが、だいたいこのあたりかなというワードが出ていました。
レビューの目的を分類すると、「検査」「学習」「強化」のどれかに分類できるのではないでしょうか。
では次にそのレビューの目的を達成できているかを聞いてみたところ、ほとんどの人はその目的が達成できているのかはわからないという結果でした。
そしてなにより印象的だったのは、レビューが楽しいかどうか聞いてみたところ、JaSST Reviewに集まる人ですら「ツライです」or「どちらでもない」とほとんどの人が答えていました。
レビュワーをしていると忖度をしなければいけなくなってストレスを貯めたり、エンジニアとしてスキルを積んでいくとレビューおじさんになってコードを書く時間がどんどん減ってしまったり、やはりレビューは「やらなければいけない」ネガティブなものになっていることが多いです。
それがイヤだったので、少しでもワクワクするレビューの話をしたくて、自分たちのチームがどうレビューに向き合っていったかという事例の話をしました。
リアルタイム(モブプログラミング)とレビュー(Re-view)では、強みと弱みがあるので、自分たちのチームではおいしいところどりをしています。
そもそもレビューはRe-view(再び見る)のはずなのに、ほとんどの場合はFirst-view(はじめて見る)です。それが悪いわけではないですが、他人の思考プロセスや仕事の過程を想像してフィードバックをするということは自分たちが思っている以上に難しいです。
レビューに限った話ではないですが、「何かをすれば解決する」と単純&ロジカルに考えて、うまくいった人の話を聞いてそのまま自分たちに当てはめようとしてしまいがちです。
もう少し自分たちが人間であることを理解してプロセスに向き合っていきたいなと思い、今回はその思いを「レビュー再定義」というタイトルに載せて話しました。
当日の雰囲気を知りたければ、まとめてくださったようなのでこちらをどうぞ!
ソフトウェアテストシンポジウム JaSST Review '18 #jasstreview - Togetter [トゥギャッター]
2018年12月14日(金)@ワークスアプリケーションズセミナールーム
togetter.com
その後に行われたパネルディスカッションで答えきれなかった質問への解答もしています。
最後に
JaSST Reviewは今回が初開催でした。自分はJaSST自体はじめての参加でしたが、「レビュー」について改めて考えるきっかけになり、自分としてもものすごく学びが多い経験になりました。
参加者の皆さん、登壇者の皆さん、そしてなにより運営の皆さんありがとうございました&おつかれさまでした!