コロナウイルスの影響によって、リモートワークなどオンライン活動への対応が必要になりました。エンジニア界隈の勉強会も同様で、これまで平日の業務時間後や休日に開催していたオフラインイベントもオンライン開催にシフトされてきています。
4/23に開催した製造業アジャイル勉強会もオンラインで開催しました。
製造業アジャイル勉強会『春のOST祭り』(オンライン) - connpass
# 本イベントはオンライン開催のイベントです! * 今回のイベントでは、 Discord というコミュニケーション ...
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当日の雰囲気も交えつつ、オンラインイベントのノウハウをご紹介します。
オンラインならではの場の設計
他のオンラインイベントを参考にしたり、友人たちと意見交換をして今回は以下のようなコンテンツ構成にしました。
- オープニング
- ライトニングトーク大会
- Online Open Space Technology
製造業アジャイル勉強会は、講義形式やプレゼンスタイルなどのように発信側と受信側が分かれる形式だけでなく、全員が発信も受信もする入り乱れた場を大切にしているので、OSTを取り入れています。
オンラインでも大事にしたいことは同じなので、OSTをどうやってオンラインで実装するかというのが今回の挑戦でした。
今回使ったツール
今回のイベントで使用したツールについてご紹介します。
Discord
Discord - Group Chat That’s All Fun & Games
Discord is great for playing games and chilling with friends ...
discordapp.com
Discordはテキスト/音声チャットで、Slack+ボイスチャンネルをイメージしてもらうとわかりやすいです。基本的に無料で利用することができます。
今回のイベントでは、イベント会場としてDiscordをベースに進めました。
オープニングやライトニングトークなど、全体に向けて発信したいときは同じボイスチャンネルに集まってもらい、Go Live機能(画面共有)を使って進行しました。そして、OSTではセッションごとに各チャンネルに散らばって並行してセッションを進行してもらいました。
Discordのよいところは、
- 音声とテキストのメッシュコミュニケーションが生まれる
- 人気(ひとけ)=誰がどこにいるのかが視覚的にわかることと
- チャンネル間の移動がスムーズなので気軽にふらふらできる
- テキストを覗けば他のルームの話題がなんとなくわかる
です。
機能的な特徴・注意点としては、
- ブラウザでも利用できるが、各アプリをインストールした方が使い勝手が良い
- Go Live機能(画面共有)は50人までの人数制限があるので、それを超える場合は他の配信手段を用意する必要がある
- ボイスチャンネルに人数制限はない
- 音声の処理がスムーズなのでディスカッションに向いている
です(2020年4月現在)
また、イベントのときにだけ使うワンショットツールと違い、サーバー=場が残るので、イベント前後のコミュニケーションの場になるのも面白いですね。
その他に注意点として、情報の取り扱いなどはプライバシーポリシーをご一読下さい。「当社が収集する情報」などを読んでいただくとわかると思いますが、ビジネスユーズなどの場合は特に注意が必要だと思います。今回はコミュニティイベントであることと、オープニングなどで扱う情報についてメッセージを入れておけばよいと判断しました。
Privacy Policy | Discord
We take your privacy seriously. Read and learn about Discord ...
discordapp.com
Google Jamboard
Google Jamboard: ビジネス向けのインタラクティブなホワイトボード | Google Workspace
離れた場所からでもリアルタイムで簡単にアイデアを形にして共有できる、共同作業に最適なデジタル ホワイトボード。Jambo ...
gsuite.google.co.jp
Jamboardは、オンラインホワイトボードツールです。個人アカウントでも企業アカウントでもよいのでGoogleアカウントを持ってさえいれば作ることができます。
今回のイベントでは、OSTのマーケットプレイスのときに使いました。
複数人で同時にリアルタイム操作ができるので、Discordの音声チャンネルで話しながら、Jamboardを使って進行しました。
話す場所をDiscordのチャンネルとリンクさせておくことで、どの時間にどのチャンネルでセッションが行われるのかがわかります。
今回は同時に使用するツールをなるべく絞ろうと思ったので、OSTセッション中のコミュニケーションは基本的にDiscordの音声+テキストで行うようにしましたが、Jamboardを使って議論するのもおすすめです。
イベント中のハプニングとして、40名ちょっと越えたタイミングで人数の制限がかかってしまいました。規約とかをさっと見た感じ、人数制限に関する具体的な記述を見つけられなかったのですが、注意が必要です。今回はJamboard自体を画面共有しておくことで、編集する人と閲覧だけしたい人を分散させることでどうにか進行しました。
Mentimeter
Interactive presentation software - Mentimeter
Interact with your audience using real-time voting. No insta ...
mentimeter.com
Mentimeterはオンラインプレゼンテーションツールです。無料でも利用できますが、機能制限があるので、必要であればライセンス購入する必要があります。
今回のイベントでは、オープニングで使用しました。
Mentimeterは通常のスライドに加えて、アンケートや質疑応答をする機能があるので、インタラクティブなコミュニケーションをすることができます。参加者の入力情報がリアルタイムに画面反映されるので、「おお!」となります。
特にオンラインイベントのように参加者の反応がわからない状況では、どうやって情報を受け取るかが悩ましいです。その際の選択肢として知っておくとよいでしょう。
やってみてどうだったか
実際にイベントをやってみた感想です。
オンラインならではの参加しやすさ
- 物理的距離に関係なく全国から参加できる
- 移動がないので遅めの時間開始という選択肢が生まれる
- 家事等を終わらせてからイベントに参加できる
- 家事や仕事をしながらの「ながら」参加ができる
などオンラインならではの参加しやすさが生まれました。
オンラインならではのコミュニケーション
オンラインでのディスカッションやワークでは、音声とテキストでメッシュコミュニケーションをすることができます。
相手が話し終わるのを待たなくてもテキストでコミュニケーションできますし、話している人がテキストを見ながら話すラジオのような空間が生まれたりしました。音声を出すことはハードルが高くても、テキストのみで参加したり、聞き専で参加することもできるので、それぞれの参加スタイルに合わせて多様なコミュニケーションが生まれておもしろかったです。
オフラインの代替ではなく今だからこそできることを
製造業アジャイル勉強会としてははじめてのオンライン開催だったので、改善点はいろいろありますが、参加者や発表者の皆さんのおかげとてもいい場になりました。継続開催をしていく予定なので、ご興味がある方はよかったらご参加下さい。
製造業アジャイル勉強会 - connpass
製造業アジャイル勉強会の詳細ページです。
beyond-hardware-agile.connpass.com
オフラインでやっていたことをオンラインで代替するという発想はダサいので、そうではなくむしろせっかくオンラインで開催するのだからオンラインだからこそできることをやろうと考えるとわくわくしかしません。
どんな状況でも変化を受け入れて楽しんでいきたいですね。