子供が生まれたこともあって育児書を何冊か読んでみたけれど、この本が圧倒的によかったです。
はじめに
親には子どもの感情を育てる義務があります。
それは子どもを産んだ以上、義務です。
義務は強い言葉ですが、あえてそう言おうと思いました。
義務を果たすためには、親が親として覚悟を決める必要があります。
親として子どもを愛する、という覚悟です。
これは当たり前のことのようですが、実はとてもむずかしい。
親を癒してくれる存在として、子どもを愛している場合や、親の自尊心を満たすために、子どもを愛している場合には、 義務を果たせないからです。
という「はじめに」からこの本が始まります。
- 親を癒してくれる存在として子どもを愛している場合
- 親の自尊心を満たすために子どもを愛している場合
ってものすごく胸に残る言葉ですね。
「優しい子に育ってほしい」というプレッシャー
どんな親でも持ってしまいがちな「優しい子に育ってほしい」「思いやりのある子に育ってほしい」という想い。そんな親の想いが、子どもにプレッシャーをかけてしまう可能性があるそうです。
親が「優しい子に育ってほしい」「思いやりのある子に育ってほしい」という想いを持つのは、「優しい大人に育ってほしい」「思いやりのある大人に育ってほしい」という意味のはずです。
この時に、そういう大人になるためはまだ心も身体も成長過程の子どもの頃から大人になるまでずっと「やさしい子」「思いやりのある子」でいてもらわなければいけないという誤解を持ってしまいがちです。
子どもは一番近くにいる親の期待に応えたいと思ってくれるもので、このプレッシャーをダイレクトに受けてしまいます。
感情を育てる義務
本のタイトルにもなっている、「泣ける子に育てる」「感情を育てる」という言葉。子どもが感情を育んでいくためには、親が子どもの感情を受け入れながら、言葉として教えてあげる必要があります。
嬉しいときや楽しいときだけでなく、ネガティブな感情のときこそ受け入れてあげる必要があります。
悲しいときは「悲しいねえ」と抱きしめてあげる。
悔しいときは「悔しかったねえ」と抱きしめてあげる。
そうすることで、子どもは自分が抱いている感情を言葉として理解することができるようになります。
一方でその時に、「それくらいで泣くんじゃない!」などと親の理想を押し付けてしまうと、感情のエネルギーを発散できずに子どもが溜め込んでしまうことになります。
子どもの心理的安全性
この本を読んで、自分自身は「子どもを育てる」という素晴らしい子どもを子どもにさせてもらっているので、彼が安心して感情を育むことができる心理的に安全な家庭を用意してあげたいなと思いました。
親が「良い子に育ってほしい」と思いたくなる気持ちはわかりますが、自分自身も親としてまだまだ新人なので高望みはせずにそこから始めることにします。
子どもの成長はすごいので、彼に負けないように親として成長していこうと思います。